「本de募金」続報
前回書いた「本de募金」の企画。卒業、退官で本の寄贈が増えるこの時期にキャンペーンをされている。
春のご卒業・お引越しキャンペーン
さらに宅配で送らなくてもいいように、ボックスが附属図書館に設置されたそうです。少部数の場合や箱詰めの手間をかけたくない人には便利だなーと思います。無記名でいいのも気軽にできてよいです。「本de募金」ステーションという名前はわかりにくい気もしますが…
唯一の難点は返却ボックスと思われないかという点でしょうか。
附属図書館のHPや上記企画のサイトにも告知はないみたいなんですが。
この分の寄付額は図書館の予算になったりは…無理かしら?
「本de募金」?
月に一度は書こう書こうと思っていたのに、書けてません…
これから頑張りたいところ。。
そしてダイアリーからブログに移してみました。>K&Y
記事が崩れてしまった部分だけ修正しちゃいました。すみません。
「本de募金」という試みを初めて知りました。
京都大学基金では、皆様よりご提供いただいた書籍類(書籍・DVD・CDなど)の買取金額が、京都大学基金に全額寄附され、京都大学の教育・研究に役立てられる「本de募金」の募集をはじめました。
書籍類を段ボール箱に詰め、WEBまたは電話でお申し込みいただくだけで、ご指定の時間に宅配業者が受け取りに伺いますので、お気軽にご寄附していただけます。書籍類が5点以上であれば、送料もかかりません。
本そのものの寄贈ではなく、本をお金に換金してそれが寄付されるということらしいです。
売れなかった分は学校図書館や海外の図書館に寄贈されるとか
定年を迎える先生方からは寄贈のお話をよくいただきますが、重複していたり、置くスペースがなかったりで、泣く泣くお断りするケースがあります。
そういう時にはこれがいいですね。
除却本にも使えるのでしょうか。
よく雑誌の旧号や除却本をリサイクルとして、学内・一般の方に配布していることもありますが、あんな感じ?
初めて知った試みでしたが、他の大学さんでもしているのでしょうか?
- 東京大学 古本募金「Books for NEXT」プロジェクトhttp://books.todai-kikin.jp/
2010/8からされているようです。 - 明治大学 本棚募金 https://www.hondana-bokin.jp/action.cgi
- 大阪大学「Re:本(リボーン)」プロジェクト http://re-bon.jp/
運営されているのが Value Books
携わっている事業が紹介されていて、他にも東京薬科、筑波大学、文教大学、静岡県と提携されています。
http://www.valuebooks.jp/works/
プロジェクトごとの寄付はiPS研究所へとか、同窓会へとかありますね。
東大さんは新図書館にも寄付を募ってます。
東京大学新図書館「アカデミック・コモンズ」計画
http://utf.u-tokyo.ac.jp/project/pjt31.html
何に使われるかわかっている方が寄付しやすいでしょうね。
チョコレートもいいですが、本のプレゼントもいいですね。
H24年度大学図書館職員短期研修グループワーク
新年あけましておめでとうございます。
すでに昨年の話になってしまいましたが、去る10/2 tue. - 10/5 fri.のあいだ、
NIIの大学図書館職員短期研修(京都会場)に参加いたしました。
講義もグループワークもみっちりで密度の濃い4日間でした。
とくに学術情報リテラシーとオープンアクセスには関心を持っていたこともあり、
具体的な事例や動向を知ることができてとてもよかったです。
なにより、全国の大学図書館の皆さんと情報交換ができたことがなによりの研修成果です。
さて、グループワークにて、私の参加した4班のお題は、
「2030年の大学図書館フロアプラン」
でした。
4班6名のメンバーでこの難題にとりくみ、
班内コンペしたり、プレゼン資料を作ったりと、悩みながらも面白く作業できたと感じています。
そんなこんなで形にした、4班のフロアプランがこちら。
多"層"化する大学図書館 〜電子化時代の学びのスパイラルを目指して〜
地上2階、地下2階の4層構造で、
2F …Garden Floor
1F …Commons Floor
B1F…Labo. Floor
B2F…Cocoon Floor
というゾーニング構成となっています。
上はフリースペースやアクティブラーニングのスペースで、
下に行くに従ってより静かで少人数・個人学習向きのスペースになっていきます。
Commons Floor
4方向の入口のどこからでも出入り自由。
オープンプレゼンスペースやラーニングコモンズを備え、
メディアセンターやキャリアセンターの機能も持っています。
Garden Floor
緑あふれるフリースペースです。
透明の開閉式ドームがついていて、雨天でもイベントなどが可能です。
Labo. Floor
共同研究のできるラボ&グループワーキングスペースです。
透明な仕切りで区切られており、「見せる」研究ができます。
Cocoon Floor
院生さんなどがじっくりと勉強できる個人ブースがあります。
ここは他の層とは違って静かに集中する場所になっています。
Biblio tube
また、真ん中を貫く筒状のスペースが、
大きな円柱形の保存書庫です。検索ロボットで目的の本まですぐにたどり着くことができ、ブラウジングすることも可能です。
書庫内には専門のレファレンスライブラリアンが常駐しています。
中央部の円柱を取り囲むように、らせん階段が配置されており、
利用者は層を行き来することにより、さまざまな学習ができるような
いわば「学びのスパイラル」を体現する図書館になっています。
また資料保存とアクティブラーニングのスペースがゾーン分けされながらも、
共存しているところが特徴です。
「個人ブースは宙に浮くことにしよう!」などSFめいた設定も盛り込んだり、
だいぶはっちゃけたものになりましたが、
自分の館の設備についても考え直すよい機会になりました。
4班メンバー、また研修の機会を与えてくださった皆さま、
ありがとうございました!
(この記事の内容は、研修元に許可を得て成果物の一部を自主公開したものです)
KURA茶話会に行ってきました
10/18、KURA茶話会に行ってきました。
KURAとは京都大学学術研究支援室のことで、「科研費申請書の教科書」を作成されたところです。
京都大学 学術研究支援室 | Kyoto University Research Administration Office (KURA)
KURAさんは研究会を月1程度行っており、それ以外にもランチミーティングもされてます。
図書系職員と話がしたいとランチや終業後にお話しする場を設けていただいたこともありました。研究者が研究しやすい環境を整えるというのは図書館員と通じます。
今回は「農業コミュニティの社会関係資本:“つなぐ”役割の検証」という題で、こころの未来研究センターの内田由紀子先生のお話を伺いました。
こころの未来研究センターは英語名もKokoro Research Centerで、2008年に設置された新しいセンターです。
内田先生は社会心理学がご専門で、対人関係・コミュニティ・幸福感などを調べられてます。
農業と心理学に何の関係があるのかと思ってましたが、コミュニティ論というかコミュニケーション論のお話だったと思います。
地域ネットワークを支え、絆をつくる(=社会関係資本を生成・維持する)ための職業的役割がスムーズにいくのはどのような時か?を問いとし、「普及指導員」という存在を調査し。
普及指導員というのは初めて聞いたのですが、「農業者に直に接して、農業技術の指導・経営相談・農業に関する情報提供などを行う都道府県の職員」だそうで、全国に7,000名ほどいるとか。
仕事内容は
- スペシャリスト機能:農業に関する高度な技術及び当該技術に関する知識の普及指導を行う機能
- コーディネート機能:先導的な役割を担う農業者及び地域内外の関係機関との連携の下、関係者による将来展望の共有、課題の明確化、課題に対応するための方策の策定及び実施等を支援する機能
この普及指導員を対象にした調査を行い、その検証結果を聞きました。
- ロールモデルの特徴
- 10年程度上の先輩が対象になることが多い(10年で一人前といわれるからか、自分の新人の時の指導役をイメージされているようだ)
- 「他者思考」「情熱」「チームワーク」というのが他の公務員と異なるキーワード
- 農村社会の問題解決に貢献する普及活動は?の問い
- 「生産技術の紹介」というスペシャリスト機能は効果量が低い、「農業者同士の連携」「関係機関と連携調整」というコーディネート機能は効果量が高い
- スペシャリスト機能が低いからと言って不要なわけではない。両輪が必要。スペシャル性があることでの信頼性。
- 地域住民の信頼性・信頼感を向上させる普及指導員の特徴は?
- 本人の特徴:「他の関係機関との連携活動能力」「コミュニケーション能力・対人関係能力」
- その他の要因:「職場の人間関係」「地域との結びつき」
以上、お昼休憩の30〜40分ほどの時間でしたがもっと聞きたい内容でした。
普及指導員って図書館員だ!と思いました。主催者のURAさんも当てはまります。
専門性がないとコーディネートできなくて、高い効果(満足)を得られない…耳が痛い
JAや農薬会社とも協同=書店・出版者・ベンダーと協同
他の関係機関との連携活動能力=MALUI連携
期待していなかったわけではないですが、こんなに自分にも当てはまると思う話を聞けるとは思ってませんでした。
関係なさそうな発表・イベントでもつながりそうなことを得られることが分かり、タイトルだけで関係ないわと思わず、いろいろ行ってみるもんだなと思いました。
誘っていただきありがとうございました。
10月は研修や授業準備でバタバタしてました。せめて1ヶ月に1度は書かないといけないと思ってるけど…
短期研修やアカデメイアさんとの勉強会、覚えているうちに書きたいと思います。
S
古典籍研究会に行ってきました!
9/1に京大で行われた古典籍研究会に行ってきました。
文学部に在籍しながら知らない事ばかりの古典籍の世界を勉強します!
1 「古典籍について −図書館の役割−」
木田 章義 氏 (本会代表/京都大学・文学研究科・教授)
国文の先生。京大の付属図書館の貴重書調査を行う。
- 古典籍の保存場所
- 和本の取り扱い方
- 和本の取り扱いは洋本の癖をなくすこと。机の上において見るのが原則(知らなかった…)
- 力加減が分からなくなってしまうので素手が一番!No手袋
- 紙の種類・装丁
- 版本の歴史
→江戸の版本へ
- 版型(江戸)…大きさで大体の内容が予想できる。高級な紙は堅い内容
- 美濃版(大本):漢籍・仏典
- 半紙本:読本
- 中本:俗本、双紙
「いわゆる雑本について今の価値観で判断してはいけない。100年後はどうかを考える。研究対象は変化している」
→昔のビラとか広告とか何が研究材料になるかなんてわからないよね。マンガとか大学図書館の弱い分野はやばいかも。
採用試験の時に勉強したなーと思い出しました。
あと虫退治に電子レンジという話が衝撃的でした。
2 「古筆切概説 ―書誌の取り方・活用方法を中心に―」
舟見 一哉 氏 (本会副代表/神戸市立高専・講師)
- 古筆切とはなにか
- 古筆:平安〜鎌倉期の優れた和様の筆蹟
- 古筆切(断簡):古筆によって書かれた古典籍を分割したもの。原則南北朝期(現在は室町期も含む)
物理的に古典籍が破損してできたり、信仰の対象として分割されたり、鑑賞品として切断収集されたりしていた。
古筆鑑定業ができる。
極札(古筆鑑定家の鑑定書):鑑定結果の筆者名+古筆切の書き出し語句(さらなる分割を阻止)+極印(鑑定家の家印)
- 古筆切の書誌
-
- 紙のサイズ
- 紙の種類
- 書写年代
- 一面何行
- 字高(ツレを探すのに有用。紙のサイズだと痛んだ時に切ってしまうから)
- 極札の有無・内容
- 和歌の場合:和歌一首を何行書きにしているか(書写年代の手がかりになる!ヘエ〜)、和歌の詞書が何文字下げか
一面何行や字高は考えなかった。ツレを探すのに有効というのは研究者の視点。研究者・利用者が必要としているポイントが分かれば書誌事項の必要性が分かる。
- 古筆切のデータベース
日本文学WEB図書館
株式会社古典ライブラリー
研究会に行く前にあわてて読んだ本。古筆切も載ってて予習できました。
- 作者: 人間文化研究機構国文学研究資料館
- 出版社/メーカー: 笠間書院
- 発売日: 2012/06/06
- メディア: 単行本
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とっても勉強になりました。古筆切は全く知らなかった!
研究者の方のお話が聞ける機会は貴重です。主催者の皆様ありがとうございました。(お茶と阿闍梨餅まで!)
S
DTK43自主企画「京都女子大学図書館見学会」 に行ってきました。
京都女子大学図書館見学してきました。
いろいろ自主企画がありましたが、普段自分だけでは行けない女子大学を選択しました。
女子大の見学は初めてです。
京都女子大学の桂まに子先生のご案内で、本館・雑誌室・分館と見せていた
だきました。
本館は入口が5階というのが何とも珍しい。
入口では桂先生のレファレンスサービス演習で取り組まれた、学生さんによる「レファレンスPOP」の掲示があります。学生さんによる図書紹介は見かけますが、こちらはレファレンスブックに限定したものです。
今の掲示されているものは3回目のもの。目録カードを再利用しているのが雰囲気だしてます。タイトル、出版者、出版年を明記する以外は学生の自由に任せてるとのこと。
また一緒に案内してくださったのが、図書課長さんと図書活学生スタッフの方。
『図書活(としょかつ)』とは「図書館学生サポートボランティア」のことで、図書館における学生の皆さんの活動と、図書館と図書館資料の積極的な活用と、様々な場面での活躍をイメージして、「図書館『図書活』学生スタッフ」と名付けたそうです。
今年度に募集がされて、5月に登録説明会が数度開催され、6月から活動されているそうです。
49名!の学生さんが登録され、その7〜8割が司書過程を受講している学生さん。学部ごとに色違いの名札を付けています。人数が多いので班ごとに活動されています。学生さん自ら作った班は総務・企画・備品・情報の4班。班長は二週に一度くらい、全体では月に一度会議を開いています。スケジュールも自分たちで管理されているそうで、事務室にはホワイトボードがありました。活動はデスク(本館と分館にデスクあり。2名)で質問を受けたり、書架整理したり、「図書活TIMES」(7月発行の創刊号はOPAC虎の巻)を発行したりといろいろされてます。後期には選書ツアーも開催する予定とのこと。
参考にされた大学は?の質問に、東京女子大学さんのマイライフマイライブラリーを挙げてらっしゃいました。
課長さんは学生課にかなり長くいらしたので、学生の力を使うということを強調されていて、ボランティアによる活動の魅力を語ってくれてました。
確かに49名というのはすごいです。もともとのきっかけが「図書館の利用についてのアンケート」で「何らかの形で図書館と関わりたい」という希望が多かったからというのもあったからでしょう。
「不便を逆手に利用者とコミュニケーションを」と仰っていて、5階まで来てくれた利用者を大事にしたいという姿勢が伝わります。
5年後にはキャンパスの中央に新しい図書館ができるそうですが、不便を嘆いているだけでないこの姿勢は見習わないと!
ちょうど見学の日はオープンキャンパスもされていて、いろんなイベントがされていました。
浴衣を着た在校生がオープンキャンパスの受付で出迎えてくださった時はときめいてしまいました。このオープンキャンパスも学生主体によるものだそうで、学風が図書活と合っているのかもしれません。
(スタンプラリーでスタンプを集めるとソーイングセットがもらえるのも女子大ですね)
1ヶ月たちそうになってようやく書きました。
危ない危ない…
全国大会のほかの感想も書かないと!ぜひKの参加した分科会も教えてね〜
S
kul151 「CiNii Books」と「漢字処理」
kul151は豪華2本立て
「CiNii Booksに見る学術情報サービスの理想と現実」(大向先生)
「書誌データベースの漢字処理 -谷と穀は同じ字か-」(長坂 和茂)
一粒で二度おいしい回でした。
ちょうど目録講習会の会場でもあったので、初参加の方も大勢で、熱気あふれる会場でした。
★1部
- 簡単にまとめると
Webcatは2013/3/8午後に終了予定。
CiNiiは最初トップページからしか検索できないようになっていたが、Googleの結果に表示されるようにした。らアクセス殺到!→大規模リニューアル。2000万アクセスくらいです。
トップページからのアクセスは少ない5〜6%。末端ページにまずみんな来るので、"蟻地獄作戦"で帰さない!
CiNii Booksは APIプロジェクトから派生した。NCのデータを活用したいということで。
NACSIS-CAT・Webcat:巨大なシステム。データ量の割に大きすぎるのでは…コスト削減の要請や国際的な連携の要望、OCLCからは毎年人が来ます。
CiNiiBooksへ ユーザと業務では要望が異なる、変更するのにすぐ対応できるよう、表面と裏面を分ける。
「カーリルではできるんだから」と各館OPACへの直接リンク
図書館名の三文字表記が分かりにくいと思って正式名だけにしていたら、あれがないと困るという声が…
CiNiiのAPIはオープンにして3年くらい経った。機械によるアクセスは人のアクセスより多い。当初予想していた数(周りには非現実と思われていた)を実現できている。
ユーザからの意見はありがたい。対応できる文句はうれしい。できないと申し訳ないが…
CiNiiで統一したので、Articles Books統合という要求はやはり出てくる。統合ではない形を考えている。同著者の論文と図書が一緒に検索できるのはやりたい。
震災で救済するためにも所蔵のリストが必要とわかった。公共図書館のOPACがシステムごとなくなっても対応できる、アーカイブとしての役割が求められる。
他者のためのデータ、利用してもらうデータを作る。
-
- Q.海外からの反応は
- A.地域選択表示で「海外」が選択できるので、自前で日本用のOPACは持っていないところはこれを使えると言われた。が、ざっくりしすぎている。都道府県の2ケタコードを使っていてそれ以外はすべて「海外」としていた。せめて地域ごとの表示にはしていきたい。
-
- Q.文献管理ツール的機能の予定は?
- A.ないです。ほかによいツールがたくさんあるので、そこへデータを渡しやすくする。
-
- Q.ディレクトリ型の検索機能は?
- A.いろんな検索方法があるのでAPIで素材は提供するのでそれぞれで作ってほしい。「道具を作る」が仕事。
- 感想
「カーリルではできるんだから」と各館OPACへの直接リンクは、そらそうだなと思った。
うちはできないんですっていうことに慣れてしまうけど、利用者にとっては関係なくて「あそこではできてるのに使えん」と思われる。
どうしようもないこともあるけど、できることはできるようにしていきたい。できないことに慣れてはいけないなと思いました。
「素材は提供するので、新しい機能作れる人が作ってほしい。「道具を作る」が仕事。」
これを聞いて伝統工芸の世界は職人さんが使う道具を作る人がいなくなっている、という話を思い出した。
新しい道具を作っていただいてるのだからそれを活用していかないとと思いました。
★2部
- 簡単にまとめると
中身は同じものでも漢字表記が異なっている場合がある。データベースはこれをどう扱っているのか。
・繁体字:いわゆる旧字体台湾では現在も使用(正體字)
・簡体字:戦後中国で使用
・新字体:戦後日本で使用
Unicodeでは別文字として扱われている→コンピュータ上では別文字をどの範囲まで「同じ文字」として扱っているのか?
3つのデータベースを対象に検証。
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- CiNii Books:NIIの漢字統合インデックスに準拠と予想
■検証方法
日本漢字・簡体字・繁体字をグループ分け
A:3種別々の漢字
B:簡体字だけ別の漢字
C:日本漢字だけ別の漢字(今回例がなかった)
D:繁体字だけ別の漢字
E:Bのうち複数の正體字が同じ簡体字に置き換わる漢字
「それぞれの漢字をAnotBとBnotA検索して結果が0ならA=Bといえる」←図に書くとわかりやすいです。聞いてしばらく考えないとわかりませんでした。私だけ?
■結果
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- CiNii Books:予想通り、どのグループでも同じ文字として認識
-
- NDL-OPAC:ほぼ予想通りだが、Eの漢字4例のうち1例だけ同じ文字として認識される(谷と穀)なぜ?
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- NDL-Search:ほぼ予想通りだが、AとDの漢字各1例ずつ同じ文字として認識される(図と圖、学と學)JISの規格?
■まとめ
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- NDL-Search:別の文字は別の文字として扱う。
- 感想
これに気付いて検証しようとしたことがすごい。旧字体も検索結果に出てきているとどの漢字でも大丈夫と思ってしまうし、どのシステムでも大丈夫と思ってしまう。利用者にはどう案内すればいいのだろう?どの字体でも検索してみてください、が一番モレが無いのかな?
会場からの発言であった「けいたいそかいせき」は「形態素解析」。音だけで聞くと何かと思った。
- 自分へ
もっと早く書かないといけない。忘れちゃうし。「鉄は熱いうちに」を忘れない。
S